意外と難しかった、カムバック採用促進の落とし穴
ー 西川さんの抱えていた課題について教えてください。
西川さん:
事業成長に対しての人材不足です。弊社は合併や分社を繰り返してきた企業で、DXCテクノロジーとして事業を始めたのは6年前(2017年)のことです。このような中で、新卒の採用人数を減らす時期もありましたし、会社を離れていく人もいました。
我々はチームでの仕事が多いため、スキルだけではなく、一緒に仕事をしやすかったり、すぐに溶け込んでくれる人材を最も求めています。そんな中で、一度転職してから戻ってくる人は非常に適しているというのはありましたし、実際にカムバックした方々が、「やっぱりDXCのカルチャーがいい」と言って戻ってくるので、ちゃんと声を掛ければもっとカムバック採用が進むのではないか?と思っていました。
ー カムバック採用には、自社で取り組まれていたのでしょうか?
西川さん:
リファラル採用の一つとして、現従業員に協力を仰ぐ形でカムバックの促進を試みました。しかし、通常のリファラル採用と違い、カムバックの打診は思ったより難しかった。元同僚という形で関係が深いが故に、カムバック打診の結果によって関係に亀裂が入ることも考えられます。従業員からすると、元同僚との関係性が希薄、親密のどちらにせよ、自分から積極的に声は掛けづらい、という状況でした。
実際に私もカムバックの声掛けをやってみて、「関係性に微妙なズレが発生して、友人を失うかもしれない」という不安を感じて、非常に動きにくいということが分かったんです。これがカムバックの一番の難しさだと身に沁みて感じました。弊社はカムバックが多いとは言え、実際に声は掛けづらいものです。
そんな状況下で、うまいソリューションはないかと探していたところ、なにかの記事でAlumyを見つけました。「ほらあるじゃん」って(笑)ですので、私から直接問い合わせしました。
人間関係のややこしさ、心理的障壁を排除できることが最大の強み
ー Alumyを導入した目的や狙いはなんでしょうか?
西川さん:
元同僚とは、飲み仲間のように近しい関係になればなるほど、崩したくない関係性があります。本当は戻ってきてほしいし、本人も戻りたいと思ってくれているのに、お互いに遠慮してしまう、という人間関係のややこしい心理的な壁。
社内からは「そんなの自分で声を掛ければいい」という声もありましたが、自分の経験から、絶対に第三者視点が必要と考えたため、コーディネーターの価値を期待してAlumyの導入を決めました。
実際にAlumyを推進してみると、やはり私の思った通りでした。「元上司部下の関係といった諸事情で、なかなかカムバック希望を言い出せない」「処遇や求人要件などを直接聞きづらい」など、カムバック希望者本人からでは直接言い出しづらいことを、コーディネーターが代わりに聞いてくれる。また、会社としても本人からの直接の打診ではなく、コーディネーター経由で本人の希望を聞くことで、フラットに判断をすることができる。コーディネーターがいたからこそ、導入数ヶ月でカムバック採用が促進されたと思います。
あるカムバックした社員は明確に「コーディネーターがいなければ、カムバックを言い出せなかった」と言っていて、カムバックだからこそ、互いに好きでも本気になるために、間に立つ人間が必要だと改めて実感しました。
ー Alumyに今後期待することはなんですか?
西川さん:
ライフプランやキャリアプランの関係上、退職はどうしても発生してしまいますし、転職が一般化している中で普通の流れだと思っています。無理に引き止めるのではなく、お互いに気持ちよく別れて、その後も繋がっている状況が理想だと思います。
さらに、そこにAlumyが入って、退職者に対して1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年と 定期的に私たち会社の情報を流すことで、「また戻ってみようかな」と考えてくれる人が増えるのではと思います。
ー まさに我々でも退職者様の動機に合わせたコミュニケーションの実装と開発をしているところですので、是非ご期待ください。
ー カムバック採用の満足度はどうでしょうか?
西川さん:
カムバックした社員は、一緒に働いていたことがあるので、即戦力性の高い人材です。採用にミスマッチは付き物ですが、カムバック人材と会社はお互いをよく知っているので、ミスマッチは起きず確実性が高いと思います。今後も事業成長に合わせて活用を進めていきたいです。
ー 引き続きAlumyがお役立ちできるよう改善を進めてまいります。貴重なお話をありがとうございました!
※掲載内容は取材当時のものです。