“復職者を採用していく文化が自社にフィットするか”
そんな不安が大きかったカムバック採用の始まり。
ー 皆さんの抱えていた課題について教えてください。
時田さん:事業拡大のための採用の量と質の双方をどう担保するか、が課題でした。2050年に1万院に到達するという目標にむけて急速に採用を拡大しているのですが、その中で9割以上の従業員が女性であるというのが弊社の特徴であります。だからこそ、ライフイベントによってやむを得ない形での退職者が発生してしまうこともありました。
さらに、カムバック採用という観点においては、しっかりとした応募経路や社内の受入体制を整えることができていなかったところに課題を感じていました。もともと、復職者を採用していないというわけではなかったのですが、応募数が多くはなかったため、復職者の採用にそこまで注力していませんでした。その結果、退職者へ高いハードルを与えてしまっていたのではないかと感じております。
ー カムバック採用についてどのようなイメージを持っていましたか?
時田さん:カムバック採用という採用手法はもちろん認識していましたが、我々採用部から見て、退職した人の中で戻りたい人はいるのかもわかりませんでしたし、そういった人材を受け入れる土壌がクリニックにあるのか?という疑問がありました。また、カムバック採用は、即戦力を獲得できる有力な採用手法であるため採用部として推進したい気持ちがあったのですが、退職者・クリニックの双方の理解を得ることができるのかという点も心配でした。
諏訪さん:確かに、私も退職した方が、戻ってくるイメージをそんなに持っていませんでした。応募経路もそうですが、復職希望者を受け入れていくにあたってどのような選考フローを整えればよいのか悩んでいました。もちろん、カムバック採用が即戦力採用であることはわかっていたのですが、復職者採用のイメージが湧かず取り組めておりませんでした。
(SBCメディカルグループ:諏訪さん)
退職者の本音を引き出す、第三者としてのコーディネーターの存在
ー Alumyのどの点が貴社にとっての最大のメリットでしたか?
時田さん:一番のメリットは、”カムバックコーディネーター”の存在にあります。退職者の方は、仮に復職を検討してくださっているとしても、心理的なハードルから、人事や、元いた上司に直接相談するのは難しいのかもしれないと思っていました。Alumyはシステムをただ提供するのだけでなく、カムバックコーディネーターが第三者的な立場で介在し、復職に向けて様々な相談を気軽に受け付ける窓口になっていただけることで、心理的なハードルがグッと下がっているように感じます。
実際にカムバックコーディネーターからの話を聞くと、当時は言えなかった本当の退職理由や復職をする時期など、社内のメンバーでは聴ききれなかった本音をヒアリングしていただけていると感じております。
ー カムバックコーディネーターとはどのように関わっていますか?
諏訪さん:カムバックコーディネーターとは月次での定例を組みながら、退職者の現状などをお伺いし、より推進するための施策についてご相談させていただいております。正直、私も初めての取り組みでしたので、カムバック採用を運用するうえでどんな施策を打つのが望ましいのかイメージが全く湧いておらず、どこから手をつけていいのかも分かりませんでした。
定例ミーティングの中で、登録者を増やすための施策や自社の「退職者に向けた求人作成」など都度ご提案していただいており、運用改善につながっていると感じます。
ー 導入してどのような効果がありましたか?
諏訪さん:Alumyの運用を開始してから約半年で数名の応募を獲得し、1名入社につなげることができております。私たちとしてはこんなに早く復職してくれると思っていなかったのでとても驚きましたし、すごく嬉しかったです!
また、すぐに戻りたい人だけでなく、今後戻って来たいという潜在層へのアプローチも進められていると感じております。私たちだけでは潜在層へのアプローチは工数の観点から実施することができなかったのですが、カムバックコーディネーターが窓口となり継続的なコミュニケーションをとってくださることで、退職者との途切れない関係性を作ってくれていることは有難いです。
時田さん:私が驚いた点は、クリニックのスタッフがとても喜んでいたことです。当初、クリニック側が復職者を受け入れてくれるのかは少し心配だったのですが、復職者だからこそ入社してすぐに活躍できるという点でとても満足してもらえました。特に、クリニックとしては、新人育成できる役職者が不足しており、復職者でしかなし得ない“役職者採用”というものに魅力を感じております。退職者という存在だからこそ、今までできていなかった即戦力採用が実現できたのだと思います。
(SBCメディカルグループ:時田さん)
リーディングカンパニーとして、退職者も人財と捉え、業界の常識を変えていく
ー 今後の活用予定について教えてください
時田さん:”組織は人なり”という考え方があります。退職者=人財と捉えてカムバック採用にも力を入れていきたいです。やはり、女性が従業員のメインになるので、ライフイベントの観点から一定数退職者は出てしまう。その方との繋がりを断ってしまうのではなく、繋がりつづけ、いつか戻ってこられる場所をより多く準備していきたいと思います。また、人への考え方は美容業界全体のものだと思っており、リーディンングカンパニーとして新しい取り組みに挑戦し、業界全体の人財発展に貢献していければと思います。
諏訪さん:リアルな退職者の声を救い上げることができることが、Alumyの特徴だと思っております。美容業界だけでなく、他の業界での事例などを用いながら、退職者にとって魅力的な施策を今後も打ち出していきたいと思います。
ー 引き続きAlumyがお役立ちできるよう改善を進めてまいります。貴重なお話をありがとうございました!
※掲載内容は取材当時のものです。