“出戻り文化”が既にあるリクルートは、なぜAlumyを導入したのか?

取材に協力してくださった皆様

(リクルート:左から西川さん、舌間さん、橋本さん)

課題

⚫︎カムバック採用の存在は認識していたが、工数を割けずに採用チャネルとしての確立には至っていなかった

解決策

⚫︎登録フォーム、退職者管理システム、カムバックコーディネーターのワンパッケージでの提供により、少ない工数でのカムバック採用を実現

効果

⚫︎通常の採用業務と並行しつつ、導入決定から2ヶ月で運用を形にし退職者へ案内を開始
⚫︎運用開始から半年で2,000名超の退職者プールを構築
⚫︎採用に加え、業務委託というカムバックならではの多様な働き方のカムバックが実現

株式会社リクルートは、人と情報をつなぐマッチング&ソリューションカンパニーとしてWebサービス、アプリ、情報誌などのメディアサービス、人材斡旋関連サービス、学生や社会人に向けた学習サービスなどを提供しています。約17,000名の従業員を抱える同社は、採用充足に向けた新たなチャネル構築に課題を感じ、Alumyを導入。Alumyの提供するシステムを通じて退職者と企業の繋がりを保持しつつ、コーディネーターとともに退職者個々人に合わせた多様なカムバックに向けたコミュニケーションを行っています。 導入の決め手や退職者からの反響を、舌間さん(責任者)、橋本さん(企画担当)、西川さん(運用・推進担当)に伺いました。

知ってはいるが、本腰入れて取り組めていない採用テーマ。それがカムバック採用だった。

ー 皆さんの抱えていた課題について教えてください。
橋本さん:リクルートがサービスを展開する各領域(人材/住宅/学び/飲食/美容など)の採用ニーズにどう答えるか?が採用部として常に抱える課題でした。特に採用人数の充足には頭を悩ませており、メディアや斡旋など一般的なチャネル以外にも検討の幅を広げ、事業のオーダーに応えたいと思っていました。 採用チャネルを因数分解し、どういった経路からの入社が多いのか?を調べ、その各チャネルについて検討を進め、順番に確立させていく。そんな形で採用進化を進めていて、その中には偶発的に発生していた”カムバック採用”もありましたし、一つの可能性として認識していました。
ー カムバック採用についてどのようなイメージを持っていましたか?
橋本さん:まずは、ボリュームがそこまで多くないのかな?と(笑)リクルートは出戻り文化がある会社なのでもうカムバック採用は比較的できている方じゃないか?ここから人事がさらに介入しても、投下したコストに対してリターンが少ないんじゃないか?と思っていました。もう一つは運用負荷に対してのイメージです。退職者の連絡先を保持するだけでは十分でなく、丁寧に、継続的なコミュニケーションをとることが必須と考えていた中で、今のメンバーでそれを回し切るのは難しいなと感じていました。
舌間さん:一方でポジティブなイメージも多くありました。再入社した方は活躍できている、という肌感覚は持っていましたし、優秀な人材がライフイベントなどを背景に、リクルート と相思相愛のまま疎遠になってしまっている、どこかもったいない状況も生まれているのだろうと思っていました。
橋本さん:活躍人材のプールとして、期待値が高いのは間違いありませんでした。ここを採用チャネルとして確立できれば、採用課題に対して質・量の面から応えていけると感じていました。ただ、運用イメージが湧かず着手し切れていなかった。それが当時の状況です。
取材に協力してくださった橋本さん

(リクルート:橋本さん)

システムだけじゃない、Alumyのサービスパッケージの魅力

ー Alumyのどの点が貴社にとっての最大のメリットでしたか?
西川さん:運営・推進担当としての最大のメリットは、”導入しやすさ”にありました。Alumyはシステム提供、退職者人材プールの構築だけでなく、カムバックコーディネーターが「カムバック意向のある退職者を紹介する部分まで」がサービスパッケージになっていて、ある種「退職者専用の採用代行サービス」として採用部としては取り扱うことができ、スムーズに運用を考えることができました。採用部はサービス導入して紹介窓口を開ければ、あとは他の人材エージェントと同じように採用部の工数をかけずに退職者人材プールから優秀な活躍人材を紹介してくれる。このサービス提供形態そのものがありがたかったです。
ー カムバックコーディネーターとはどのように関わっていますか?
西川さん:カムバックコーディネーターとは定例ミーティングを組みながら、人事の意向を汲んでもらいつつ退職者とのコミュニケーションをお任せしています。工数の観点からどうしても自分たちで個別のコミュニケーションを取り続けることが難しい中で、システムと人の両方の観点からサポートしてくれるのはありがたいですし、コーディネーターから逆に提案をもらうことで、良い施策が生まれたりといい循環が組めているように感じます。
ー 導入してどのような効果がありましたか?
橋本さん:運用開始から半年で2,000名超の退職者プールを構築することができました。今まではただ退職していって、一部の退職者と個人的な繋がりしか残らなかった。これが会社側が意思を持って案内し、賛同いただける方と引き続き繋がれるようになった。これはリクルートにとって非常に大きな資産であると考えています。まずは採用の文脈からAlumyを使っていますが、退職者へのアプローチは採用以外にもいろんな可能性を提供できると感じています。
西川さん:非常に多くの退職者の皆さんが取り組みに賛同してくださり、採用文脈では導入して4ヶ月ほどでカムバック採用が発生し始め、今も続いています。カムバック採用に対する期待は新たなチャネルとして確立すること、そして活躍人材の採用でしたが、「リクルートの営業現場を知っているメンバーが他社で企画職を経験し、それを生かし企画職でカムバックしてくれたケース」など、他社での経験を経て一層成長した人を採用することができています。とあるケースでは、Alumy登録から半年ほどかけて丁寧にコミュニケーションを取り続けたからこそ採用につながった部分もあると感じており、Alumyを導入しカムバックコーディネーターと二人三脚の体制を組めたからこそ生まれたカムバック採用だと感じます。
取材に協力してくださった西川さん

(リクルート:西川さん)

人事構想を実現する柱の1つとして、退職者にとって魅力的なプラットフォームを目指す

ー 今後の活用予定について教えてください
舌間さん:リクルートは「価値の源泉は人」という人材マネジメントポリシーを柱に置き、事業領域、社内外の垣根を超えた協働・協創が生まれる「CO-EN」(公園)のような場を目指す構想を掲げています。Alumyを活用した出戻り採用は、人員を調達するためだけではなく、CO-EN思想を実現する一つの在り方として、一緒に育んでいきたいと思っています。 そのためにも、Alumyに登録してくれている方の働き方のニーズや一人ひとりの想いをちゃんとキャッチし、それに合った求人を準備していく予定です。退職者だからこそ案内できるAlumy専用求人(業務委託案件も含む)を充実させていくのが今後の活用方針と言えます。一方的な関係ではなく、リクルート・退職者の双方にメリットがある形を実現できたらいいですね。
取材に協力してくださった舌間さん

(リクルート:舌間さん)

ー 引き続きAlumyがお役立ちできるよう改善を進めてまいります。貴重なお話をありがとうございました!

※掲載内容は取材当時のものです。